*やっぱり夏はSummer Soul〜夏色のソウルミュージック

Summer Sky

 今年も、また灼熱の夏がやってきました。そもそも大好きな季節にして、音楽を楽しむことに於いても、私には極めてスペシャルな季節です。18歳頃からは野外フェスや音楽イヴェントこそが夏の最大の楽しみでしたが、6年前の難病発病以降は、それが次第に叶わなくなり、更に、このコロナ禍に於いては最早、この楽しみは完全封印せざるを得ない状況に。それでも今年は夏の到来と共に、私は至福の悦びを満喫できているのですが、それは、ひとえに極上のSummer Soul Collection のお蔭です。

NHK FMの番組にお付き合い頂いていた方は別として、Summer Soulって?という向きも、いらっしゃることと思います。というのも、コレは一般的にジャンルとして確立されている区分名ではなく、あくまでも私個人が、そう名付けて、番組で特集を組んできた分類名?なのです。分かり易く日本語で言えば、夏色のソウルミュージック。基本的には、先月の記事にした雨の日向けのソウルミュージックと同様、独自のシーズン企画として番組スタート当初から20年、ほぼ毎年、この特集を組んでお届けしてきたので、つまりはOA曲だけでも悠に500~600曲を数え、選曲段階でのリストはといえば2000曲を超える膨大なものとなっています。仕事においては毎夏毎に、その年の新譜を交えた新鮮なセレクションをしてきましたが、20年分の膨大なリストを振り返って、そこからSummer SoulのCream Of The Cropともいうべき厳選リストを作成することは、休業後の自らに課した、いわば“ご褒美”ミッション。

嬉々として臨んだ選曲作業ではありましたが、それにしても凄い曲数で、趣味の作業にもかかわらず、期せずして久々の徹夜作業に。何しろ、タイトルからして“Summer”の単語が冠された名曲からして、雨のソウルミュージックに於ける“Rain”が冠された名曲どころの数ではありません。アーティストにとっても、夏は、やっぱりスペシャルな季節なのだと改めて思いつつ、とにかく今の気分で、今年、2021年のSummer SoulのBestを絞り込もうと決め込んでリストアップしていきましたが、初回の絞り込みが終わった時点で、ナント再生時間14時間越えのリストに。それこそ、個人ネットラジオであれば24時間のSummer Soul三昧のOn Airも可能なのに…と、それが叶わない現状を嘆かわしく思いつつ、ここでは、この夏の気分で選んだMy No.1 Favoriteと、所謂、Summer Soulの定番中の定番2曲をUpしておこうと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=NPtJ57ThUmg

まずは、この夏の私のbest favorite。ジャズとソウルをクロスオーウ゛ァーした、その音楽性で人気を博した6人組のグループ、The Blackbyrdsによる74年のセルフ・タイトルのデビューアルバムから、タイトルもズバリな「Summer Love」。このThe Blackbyrdsは、名ジャズ・トランぺッターにして大学で教鞭をとって居たDonald Byrdの生徒達によって結成されたグループにして、そのファンキーかつスムースに洗練されたサウンドで、クラブ世代、ヒップホップ世代以降の音楽ファンの間でも高い人気を誇っているグループです。The Blackbyrdsといえば、74年に発表された2nd.『Flying Start』に収録の名曲「Walking In The Rhythm」が代表曲で、もちろん私の大favoriteでもありますが、こちらは私の中では春色の名曲。夏色となれば、断然、コチラです。

https://www.youtube.com/watch?v=OMy_fS8GPug

https://www.youtube.com/watch?v=wGDqUtVOWxg

続いては、まさに夏色ソウルの金字塔ともいうべき名曲の2曲。毎年、新鮮なセレクションでーと言いつつも、この2曲については、毎年必ずリクエストが届くこともあって、それこそ20年の中で何度On Airしたのか数えられません。まずは、The Isley Brothers、73年のアルバム『3+3』から、R&Bチャート10位をマークした「Summer Breeze」。オリジナルはSeals & Crofts、72年のシングル・ヒットで、そちらは全米6位のビッグヒットでしたが、長い歳月を経て、近年では、むしろIsleyのヴァージョンの方が広く知られているかも知れません。

続いては、Isley同様、長い歴史を誇り、今も現役のKool & The Gang、74年のアルバム『Light Of Worlds』からのシングルヒット「Summer Madness」。GangstarrにJazzy Jeff & Fresh Prince、Erykah BaduにDonell Jonesと本当に数多のヒップホップ・スターにサンプルされ続けて、若い世代にも広く親しまれている名曲です。

と、60s〜2000年台の楽曲から幅広く選りすぐった約150曲余りの中から、この3曲を挙げたところで、お察しの方も多いかと思いますが、どうやら、この夏の私は、生楽器有りきーのSummer Soulに特に惹かれているらしく。まぁ、それは、この夏に限ったことではないかもですが、とはいえ、近年、日頃、様々な媒体から意識せずとも耳に入ってくる音楽が余りに電子化されたものが多くなってきていて、人力の音楽が、より響くようになっているということは有りそうな…

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